【2023年】ロゴ作成を依頼するおすすめの制作会社・デザイン事務所4選【比較】

ロゴ制作の依頼先を選ぶのって思っているよりも結構難しくて、段々と正解が分からなくなってきます。

実績を見比べてどれも良さそうだけど「料金は結構バラバラだし何が違うのか分からない」という人も多いと思います。私はロゴを作る側の人間ですが、調査すると実際かなり提案内容にバラつきはあります。

そこで、今回はロゴ制作会社・デザイン事務所の料金や提案内容や実績を比較したデータを基にして、デザイナーの私から見たおすすめのロゴ作成の依頼先について4選という事で紹介していこうと思います。

著者 荒木大地  / グラフィックデザイナー / ▸Twitter (@d_arakii)

博士号を取得後、東京大学にて特任助教として研究と教育に従事。在学時よりデザインの業務を開始しデザイン事務所を設立。Adobe Creative Residency (2021)

ロゴ作成におすすめの制作会社・デザイン事務所4選

① デザイン事務所モノジャーナル

MONO JOURNALは本ブログを運営しているデザイン事務所モノジャーナルが提供するサービスです。

比較的リーズナブルな価格帯でシンプルかつストーリーに富んだ高品質なロゴをご提案しているのが大きな特徴になっています。アドビ株式会社や国際交流基金など大手との実績も豊富に持ち合わせています。

大手制作会社の様に中抜きの料金がかからないので、制作にかかる料金をそのままロゴデザインの質に反映する事ができるのも強みです。一般企業・医療機関・教育機関・行政機関・個人専門職など様々なジャンルのクライアント様へのロゴ制作の実績もあり、オリジナル性の高いロゴを好評いただいております。

全国オンライン対応でメール・オンライン通話等お好きなコミュニケーション手段で無料でお見積りやデザイン相談が可能になっていますので、まずはサイトから気軽にお問い合わせいただければと思います。

② biz-up!(ビズアップ)

ビスアップは色々なデザイナーが登録していて、ディレクターが間に入ってデザイナーとクライアントをつなぐ形でロゴ制作を提供しています。わりとこういうスタイルのデザイン制作会社さんも多いですね。

個人的に知っている優秀なデザイナーも登録しているのがおすすめなのと、基本的にデザイナーに著作権を残しているのが好印象です。クライアント側からすると面倒だと感じる場合もあるかもしれませんが、優秀なデザイナーほど著作権にはこだわるので、結果的にはいいロゴに仕上がりやすい利点があります。

ロゴを使用するにあたって著作権をデザイナーが持っている事でクライアントに不都合な事が起こるのは稀ですし、基本的には自由に使えるので、著作権周りでのトラブルが起きるという事も考えにくいです。

料金は「3案提案・修正5回対応」で「シンボルマーク or ロゴタイプ:98,000円」がベースになってます。シンボルマークとロゴタイプどちらも必要だったり、商標登録が絡むと料金が上がっていきます。

価格帯としては安い部類ではなく中間価格帯になりますが、登録しているデザイナーの質が高い事と提案数・修正回数など含めてバランスが良く、満足できるロゴ制作が期待できるという意味で選んでいます。

③ ASOBOAD

デザイン事務所AMIXが運営しているサービスで、ロゴ専門というワケではなく様々なデザイン制作を行っています。有名なデザイナーさんが運営しているのでロゴ自体のクオリティーが高いと予想できます。

料金自体はフルオーダーのプランで「3~5案提案・修正2回対応」で「250,000円~」という形になっています。クライアント側が図案を提示して制作するセミオーダーのプランはお買い得価格ですが、プロにお任せで作成してもらう方が結果的に得だと思うので、依頼するならフルオーダーが良いと思います。

料金を表示している会社の中では比較的高価だと思われるかもしれませんが、契約関係もしっかりしていて、業界調査等含め法人・サービス向けのロゴを提案する場合には妥当なロゴ制作の料金だと思います。

著作権についてはサービス側で保有する形ですが、使用に関しては制限をつけずに利用できる様にしているのも良いと思います。先ほども述べた様に、著作権はデザイナーの作品を守る為に必要なモノですし、クライアントに提供するロゴの質を担保する意味でも重要なので、安易に譲渡しないのは安心できます。

④ DONUT DESIGN

ロゴの書籍を出されていたり、ロゴ紹介する大手サイトである「ロゴストック」を運営されている方が運営しているロゴ制作のサービスで、実績等を拝見していてもとても質が高くて安心してお願いできます

ちなみに「ロゴストック」にはモノジャーナルで作成したロゴを取り上げていただいたこともあります。

料金は80,000円~270,000円で1~5案までプランごとに選べます。クオリティー的に1~2案で充分良いモノを作ってくれる信頼感もありますが、仕様書も作ってもらえる5案のプランも捨てがたいです。

仕様書というのは、ロゴの周りの余白の取り方とか色の組み合わせ方などを説明してくれるガイドラインで、ロゴを美しく見せるために守って欲しい事が詰まっているので初めてロゴを作る時には役立ちます。

また、基本的に制作会社ではなくデザイン事務所がメインにやっているサービスはお問い合わせで予算に合わせて柔軟に対応してくれることが多いので、まずはお問い合わせで相談してみるのがおすすめです。

ロゴ制作会社・デザイン事務所の特徴

ロゴ制作の料金の決め方とは?

ロゴの料金 = ロゴの影響力と露出量 × デザイナーの著名度と労働時間

▸ロゴの影響力と露出量

ロゴの料金を決定する場合に重要となる1つ目の点は「ロゴの影響力と露出量」という部分です。

例えば「料金プランが提示されている場合」と「お問い合わせでお見積りが必要な場合」の違いって何か分かりますか?この2つの違いはロゴを使用する人や媒体を気にするか・気にしないかという部分です。

料金プランを提示している場合、そのロゴが個人的なサークル活動のチラシで使うモノであっても、大手企業が渋谷のど真ん中に掲載する広告に使うモノであっても関係なく作りますという事を示しています。

逆にお問い合わせが必要な場合、影響力や露出量によって料金が変動するという事を示しています。影響力や露出量が高いロゴほどデザインの持つパワーや責任が大きくなるので、その分の対価という事です。

▸デザイナーの著名度と労働時間

また、料金を計算する時にもう1つ大切なのがデザイナーの著名度と労働時間についての軸になります。

後ほど詳しく説明しますが、料金プランが提示されているロゴ制作のサービスの場合、コチラの労働力への対価という軸で料金が計算される事が多いです。デザイナーが長く働くほど料金が高いという話です。

基本的にデザインの分野って「お肉のランクを下げたら安くなる」みたいな感じで作品の質を下げて料金を下げる事って出来ないので、予算に応じて調整する場合は労働時間等の増減で対応する事が多いです。

ロゴの料金についてまとめると、料金プランが決まっている場合には使用者に関わらずデザイナーの労働時間への対価で料金が決められ、お問い合わせが必要な場合は使用者と媒体によって料金が決められ、デザイナーの労働時間によって料金が調整されるというスタイルになっているケースが多いという事です。

提案数や修正回数と料金の関係性

提案数:1案・2案・3案・5案・7~10案

修正回数:1回・2回・3回・5回・無制限

ロゴ作成のプランとして提示されるのは「提案数・修正回数」の項目に応じた料金である事が多いです。先ほど述べた様に、料金を提示している場合には基本的に労働時間ベースでの料金算出になるからです。

なので、提案数と修正回数が多いほどデザイナーの労働時間も増える為料金は高くなる傾向にあります。

もちろん「著作権譲渡の有無・シンボルマーク or ロゴタイプ・商標登録・コンセプト作成」などオプションによっても料金が変動する事はありますが、ベースとなるのは提案数と修正回数の2つの項目です。

・2案料金:5万円程度(2.4万~8万)

・3案料金:6.65万円程度(2.1万~18万)

・5案料金:10.25万円程度(4.3万~23.8万)

・7~10料金:15万円程度(10万~60万)

コチラのグラフはロゴの提案数に対してどの位の料金帯のプランが多いのかという事を示したモノです。料金と提案数を示している30社ほどから情報をピックアップさせていただきグラフを制作しています。

グラフの下に示しているのは各提案数に対する料金の中央値と価格幅のデータです。ロゴの価格は極端に安いモノ・極端に高いモノが存在するので、それに引っ張られる平均値ではなく中央値で示しています

見ていただくと提案数が多いほど料金も上がっているのと、各提案数に対する料金の相場(料金提示をしているサービスの場合)が分かると思います。ただし、提案数で決めるのはちょっと待って欲しいです。

個人的にはデザイン数を絞り込む事にこそプロの目利きが働くと思っているので、4案以上の提案というのはあまりおすすめできません。ロゴを作る時って最初にかなり多くのロゴアイデアを作って絞り込む様にして作るのが一般的なので、ご提案するのが1案だとしても元のアイデアとなる案は無数にあります。

もちろん、4案以上のロゴの提案の場合には、全てをアイデアレベルから引き揚げてプロレベルのクオリティーで仕上げているのはもちろんだと思いますが、その中でもデザイナーのおすすめは必ずあります。

なので、ロゴを最終的に自分好みで選びたいという場合でも、大量に候補を並べて自分で選ぶより、2・3案で提案してもらって選ぶ方がデザイナーの目利き利用して選べるという意味でおすすめしたいです。

▸修正回数はどの位必要?

提案数については上記の通りですが、修正回数については「1回・2回・3回・5回・無制限」という設定が多いです。ちなみに修正というのは必ずしも必要な事ではなく、気に入れば1発OKも全然あります。

修正が多くなるというのは、つまりデザイナーとクライアントで認識が離れているという事なので、ヒアリングに力を入れていれば自然と修正回数は少なくなります。なので、普通は5回も修正はありません。

ただし、修正可能回数が多いとクライアント側が1回で全てを指摘しなくてもいいやという事で、細かな修正を回数を重ねて対応する事になるので、嫌うデザイナーは多いです。簡単に見える修正でも、全体のバランスを調整したりしているので、まとめて修正を依頼しないとデザイナーの負担がかなり増えます。

なので、基本的には修正回数は1~3回あれば充分で、なるべくまとめて修正依頼してあげるとお互いに気持ちよくお仕事できると思います。ちなみに、無制限だからいくらでも好みに寄せられるという事は無く、コンセプトが変わったり大きな変更は修正でなく変更になるので、大抵の場合は別料金になります。

ロゴのテンプレート販売ってどう?

ロゴ制作の依頼について調べると、既成のテンプレートから選んで買い取る形のサービスもあります。

個人的なロゴのテンプレート販売に対する意見としては「ナシ」ですね。例えばイラストやグラフィックであれば、複雑な意味合いを込めたモノは少なく、その作品がフィットする場面やサービスは多いです。

ただ、ロゴというのは会社・サービス・個人活動のストーリーを持ったシンボルなので「パン屋だからパンのシンボルのテンプレートを使う」みたいな感じで使っても愛着もメッセージも特にないと思います。

見た人にとっても「あぁ、パン屋か」という所で留まるモノで、競合のいない地域で「パン屋」であるだけでいいなら良いかもですが、パン屋がいっぱいある場所で特色を出すのには力不足になりがちですね。

という事でロゴのテンプレート販売は料金的に安かったりして魅力的に見えるかもしれませんが、それならなるべく費用を抑える形でデザイナーに1案おまかせで依頼する方法を個人的にはおすめしたいです。

ロゴの制作会社・デザイン事務所を選ぶポイント

価格・料金

予算が潤沢な会社や企画以外はどうしても「価格・料金」を第1条件にして選ぶ事が多くなってきます。

先程は提案数と価格・料金の関係性についてご紹介しましたが、実際はどういう風に価格面で選ぶべきなのかという事についてお話します。提案数は多すぎない方がいいという事は先ほどお伝えした通りです。

先に結論からお伝えすると「10万円~25万円」の価格・料金帯のレンジがコスパ的に良いと思います。

なぜこの価格帯をおすすめするかというと、ロゴの制作工程は実際かなり時間(コスト)のかかる作業で、低価格で提供するという事はそれらの作業のどこか短縮して提供しているという事になってきます。

ロゴ制作を依頼すると少なくとも10日~2ヶ月程度納品までかかるケースが多いです。その期間が全てそのロゴに対しての実働時間ではありませんが、コンセプトやラフ案の構成などに多く時間がかかります。

それを安い価格で受けるとどうしても実働時間を短くしないと赤字や機会損失に繋がってしまうので、コンセプトや顧客の満足度を大事にしたい制作会社やデザイン事務所はある程度の価格帯を保っているか、クオリティーを保つ形で実働時間を短くする為に提案数を極端に少なくするという方向性にしています。

1案の提案では不安という方も多いと思うので、先程もおすすめした2~3案の提案でクオリティーを保ったロゴを依頼できる価格帯として「10万円~25万円」という価格帯がコスパとして良いと思います。

ちなみにデザイナーとして熟練する程に質を保ったまま制作のスピードを上げる事ができるので「それだと安くて良いロゴを提案できるのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、熟練したデザイナーがロゴを安く提供するメリットがあまりない(仕事にも困らない)ので、そういうサービスは稀だと思います。

実績

実績についてはある程度の参考にはなるのですが、それだけを軸に選ぶと失敗してしまう事もあります。

まず、実績の数については基本的にあてにならない場合が多いです。多くの場合、実績は特に紹介したいものを厳選して見せるケースが大半で、大手企業などの契約上で掲載できない実績なども多くあります。

むしろ、ロゴの質ではなく実績数でアピールしてる場合も多いので、その点はほどほどに考えましょう。

実績で見るべきポイントとしては、自分の好みにバチっとハマるロゴがあったかというよりも全体的に質が高いかという部分だと思っています。大まかな好みのテイストはあると思いますが、全体的にロゴの質が高い場合は実績に無くてもヒアリングの中で好みを伝えれば作れる技術はもっている事が多いですね。

1点だけ自分好みのロゴがあっても、他ロゴはあまりという場合は応用が効かないという事もあります。

サービス

サービス面に関してはかなり違いの出る部分なので、選ぶ際の参考になりやすいポイントでもあります。

分かりやすい部分については「著作権譲渡の有無・修正回数と修正料金・データの納品形式・相談や進行プロセス」などが挙げられます。著作権の扱いについては「おすすめの制作会社・デザイン事務所」でご紹介しましたが、一概に譲渡される事が良しというワケでもないので、用途に合わせて判断しましょう。

修正回数についてはどのラインまで修正が可能かどうか、何回まで修正が可能なのか、回数をオーバーした際に追加料金を払えば修正可能かどうか等が参考になると思います。基本的にコンセプト自体が変わる様な場合には「修正」ではなく「変更」になるので、別料金での作り直しになる場合が多いと思います。

データ納品は画像データ(JPEG・PNG)の納品なのか、AIデータも納品されるのかなど様々な形があります。基本的には制作会社・デザイン事務所側で用途に合わせた形式を納品してくれるとは思います。

ただ、大きなロゴ画像が必要になったり印刷する必要ができたりした時にAIやPDFのデータが無いと困ったりもするので、納品形式を確認してオプション等もあるかを明確にして判断するのがおすすめです。

まとめ:ロゴ作成を依頼するおすすめの制作会社・デザイン事務所4選

ロゴ作成を依頼する時は色々なプランや依頼形態があるのでどうしたらいいか困る事もあると思います。

料金を掲載してない所はめちゃくちゃ高そうだからお問い合わせすら出来ないって方もいるかもですが、高いから料金を掲載してるのではなくて、相手によって値段が変わるので掲載できない場合が多いです。

今回ご紹介したデザイン事務所・制作会社はおすすめですが、今回ロゴの制作料金に関する色々な事を解説しているので、まずはそれを参考にしてみて、依頼する先を選ぶのに役立てば嬉しいなと思ってます。

関連記事「ロゴデザイン制作のご依頼と料金について|MONO JOURNAL


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